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臨スポ参加報告

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11月5日・6日、青森市で開催された
第22回日本臨床スポーツ医学会学術集会
に参加してきました。

東京駅から東北新幹線「はやて」で3時間半、スイッチバックのため後ろ向きで走る「白鳥」で10分、到着した青森はコートが必要なくらいの気温でした。

会場には、医師、理学療法士、トレーナー、柔道整復師、薬剤師、体育系の先生方などの様々な職種の方が全国から集まっていました。
この学会には初参加・演題も初エントリーだったので、緊張しながらの2日間でしたが、参加証のナンバーが"888"と末広がり+ゾロ目だったので、いいことがありそうな気がしていました。

その予想通り、発表も無事に終えることができ、充実した2日間となりました。

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今回、私は女子7人制ラグビーの傷害調査についての報告をしました。
ポスター発表だったのでこじんまりと、ラグビー関係の先生方や共同演者の先生方が発表を聞いて下さって、何とか無事に話ができました。

講演の中で、興味深かったセッションは以下の3つです。
1)スポーツ選手に対する半月板治療
2)スポーツ傷害の診断・治療戦略を変える! 運動器エコーの最前線
3)脳震盪 -スポーツに関わるスタッフに知ってもらいたい事-

1)半月板治療のセッションは、大阪労災病院の堀部先生による外側半月単独損傷についての講演でした。外側半月は内側半月よりも予後が悪く痛みもあって、スポーツ選手の手術後の経過が良くない事が結構あるとのこと。

半月板だけだから早く治るとか、傷ついたらとってしまえばいいと安易に考えてはいけない。切除をして良くなる選手ももちろんいるけれど、内側半月の単独損傷とは違ったとらえ方をしないといけないようです。

堀部先生が術後に良くならなかった経験について「なぜか?」と深く追及されているところにも感銘を受けました。


2)運動器エコーのセッションでは、ライズシティクリニックの福島先生が講演をされました。
たくさんの画像を提示して、エコーでどのように病態が確認できるのか、どんなところが役に立つのかなどを示してくれました。

病態の例は、肩関節痛、膝外側半月板損傷、投球傷害肩、肋骨骨折・肋軟骨骨折、軟骨腫瘍、アキレス腱炎、中足骨疲労骨折、肉離れ などです。

一般的な白黒画像のBモードだけでなく、血流動態の分かるカラードップラーや、組織の硬さが色で見分けられるエラストグラフィーも併用しながらの診断・治療をされているそうです。

血腫の穿刺や局所注射もエコーで確認すると、確実に狙った部位に針を向けることができ、その後の血流の確認で炎症度合いや治癒過程が分かりやすいとのこと。
患者さんへも画像を見せることで「今は休む時期だ」とか「どれだけ痛んでいるか」が
伝わりやすいといった経験もお話しいただきました。

超音波画像をを運動療法の補助として使用されるPTの先生も増えてきていると思います。エコーは生理的検査であり画像診断ではないととらえて、運動器にもかなり活用できると多くの方が感じたようでした。


3)脳震盪のセッションは、慈恵医大の谷先生による講演でした。
谷先生のお話は、びっくりするくらい分かりやすく、脳の構造や脳震盪の病態から対応の仕方まで、受傷時の動画も交えてあっという間の1時間でした。

・脳震盪を起こしてはいけない理由:脳震盪の発生と急性硬膜下血腫(死亡率約50%)の発生は似ていて、死亡しやすさにつながるから

・脳震盪の重症度は、脳震盪後症候群の強さと持続時間が関係する。これは症状が消えて初めて分かるので、少し良くなったからといって無理してプレー復帰をすると判断ができないばかりか再受傷の危険性が増加してしまう。

・内科的な変化として脳血流自動調節能力が低下するとか運動負荷時の症状悪化が起こりやすいといったことがある。特に症状が残っているときに再受傷すると、脳腫脹を起こしやすく重症化すると硬膜下血腫を起こさなくても死に至ることもある。

といった脳震盪の危険性がよく分かりました。


では脳震盪を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
脳を鍛えることはできないので、以下のことが大切だそうです。

・脳震盪がどのように発生してどんな症状があるのかを知っておく
・選手が脳震盪を起こしたことがあるかどうか確認しておく
・脳震盪が起こったら、初期対応をどのようにしたらいいのか知っておく
・スポーツへの復帰は段階的に行う。
(有酸素運動~競技復帰までの各段階で24時間かけることが世界標準になってきています)

最後に、啓蒙活動を続けていくと、選手よりもスタッフの方が安全を優先してくれるように変わってくると教えていただきました。


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たくさん勉強したらお腹も空くもので・・・美味しいと評判のお寿司屋さんで、地元のおすすめのにぎりをごちそうになりました。
本当においしかったです。


来年は新横浜での開催だそうです。
またエントリーできるように頑張りたいと思います。

<磯>

201111/08

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