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クオリア立国論
茂木健一郎 ウェッジ(2008年)
脳科学の本が続きますが、茂木さんの本は読みやすくて面白いので紹介します。
「クオリア」というのは脳科学の分野で使われる言葉で、人間が心の中で感じる様々な質感のことです。このクオリアは、一般に数字で表すことができないものです。私たちが体験する、抜けるような青空の感じ、楽器の音色、食べ物の味など、意識の中であるものとして把握されるものは全てクオリアであると言えます。
この本では、クオリアの時代とも言える今、日本にはどのような生き方があるのか、どのようは産業が期待されるのか、日本人が受け継いできた「クオリア」に対する感性をどのように活かせばよいのか、などが書かれています。
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バブル時代(今も?)には、記号的な消費=自己顕示欲の消費
がたくさん見られました。一流ブランドの洋服を着て一流レストランで食事をする、
そんな自分自身に酔うような消費行動。
その行動は一時的な満足を得ることはできても、得られた満足感は薄れていきます。
それに対して人間の(人間の生命の)脳にとって長続きする価値は、
クオリアだと著者は考えています。
実際に自分がどういう経験をしているか、その経験が自分にとって
心地よいものであるか否か。
美しさや美味しさというものをしっかりと自分自身の感覚で捉えているか。
そういうことに寄り添って考えた方が、人間の脳や生命に与える価値も
見極めることができ、その価値こそが長続きする。
日本人の美意識の奥にあるクオリア、日本人のサービス精神の底にあるクオリア、
臨機応変な対応などが日本人の強みであり、文化である。
でも日本人は自分の感性を言葉にして発信することが苦手なので、
なかなか外に伝わらないことがある。
これからは無意識で感じたクオリアを意識下の言葉として
世界にアピールしていくことで、さらに発展するのではないか。
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フィジオセンターで行っているコンディショニングという仕事も、身体の状態やエクササイズの結果を言葉で表すのが難しいことが多々あります。
何となくいい感じ、何となく違和感があるというクオリア?を解剖や運動、運動生理学といった見えやすく伝えやすい分野の言葉に置き換えて考えていかないと・・・
でも、まずは感じること。
そして言葉にできない"質感"も大切にして、周りに発信していきたいと思いました。
<視聴覚案内 partⅡ でした~>
201002/15